
希望のあかりプロジェクト
活動期間/2011-2016
東日本大震災の被災地の住民を支援するプロジェクト活動
背景
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、映像を通して伝えられる甚大な被害の強烈な衝撃と居たたまれない焦燥感をもたらした。震災から2 ヶ月を過ぎた頃、青森県の重要無形文化財「ねぶた制作の第一人者で、当時、福岡に在住の三上真輝氏( 青森県出身) から被災地支援の協力要請がありました。三上氏の東北を思う気持ちや青森訛りの話ぶりに心を動かされ、教職員3、学生16名によるプロジェクトチームが発足し、福岡から被災地に希望のあかりを届ける活動が始まりました。
LIGHT OF HOPE PROJECT
2011
希望のあかりプロジェクト





概要
三上真輝氏より「ねぶた」で被災地を支援することが提案されました。プロジェクトメンバーが協議し、東北地方の民話「さる蟹合戦」をテーマにねぶたを制作することが決まりました。被災地では、保育園や高齢者施設等を訪問し、活動プログラムを① 福岡の紹介、② さる蟹合戦寸劇、③ さる蟹合戦クイズ、④ ねぶた制作のワークショップ、⑤ ゲーム、⑥ クリスマスプレゼントを贈る。2011年7月よりねぶた制作を開始し、2011年11月に日田「千年あかり」でテスト展示、2011年12月に福岡銀行主催「絆~みんなに想いを伝えよう~」ではじめて、さる蟹合戦の寸劇を上演しました。2011年12月19日(月)に岩手県陸前高田市に入り、12月20日(火)から23日( 金) まで、一般社団法人SAVETAKATAの協力を得て、保育園や高齢者施設等で支援活動を行いました。














LIGHT OF HOPE PROJECT
2012
希望のあかりプロジェクト





概要
希望のあかりプロジェクトの2年目は、教職員4名、学生28名と三上真輝氏で再スタートしました。コンセプトは、「福岡から被災地にメッセージを伝える」で、活動プログラムは、①雪だるまねぶたにメッセージを書いてもらう、②紙に書いてもらったメッセージをパラパラ漫画にして伝える、③影絵で星の王子様を上演する。現地を訪問する前に、キャナルシティ博多、福岡銀行本店に雪だるまねぶたを展示し、来場者から被災地に届ける応援メッセージを書いてもらいました。2012年12月18日(火)に現地に入り、19日(水)から24日(月)まで、一般社団法人SAVETAKATAの協力を得て、前年度訪問した保育園や高齢者施設等で支援活動を行いました。


















LIGHT OF HOPE PROJECT
2013
希望のあかりプロジェクト





概要
希望のあかりプロジェクトの3年目は、夏と冬の2回、支援活動を実施しました。前年度、陸前高田市の米崎中学校仮設住宅を訪問した際に、翌年の夏(お盆)の盆踊り大会で、米崎の名産のりんごをねぶたにして盆踊り会場に飾りたいという相談があり、2013年度の夏活動が決定しました。






夏活動
2013年8月10日(土)に現地に入り、11日(日)から13日(火)まで、米崎中学校仮設住宅の89世帯の方々と米崎中学校の家庭科教室を借りて、りんごねぶた110個を制作しました。8月15日(木)に仮設住宅と盆踊り会場にりんごねぶたを飾り、私たちも一緒に盆踊り大会を楽しみました。米崎中学校仮設住宅自治会⾧ 金野廣悦氏をはじめ住民の皆様との交流がこの時から始まりました。









冬活動
希望のあかりプロジェクトは「人と人とのつながりを通して、心にあかりを灯す」ことから、冬活動は陸前高田の方々と学生のこころのつながりを通して、交流を深めることを目的とした。テーマは「From Kyushu」で、東北への思いやメッセージを映像で表現しました。ねぶたはクリスマス前に訪問することから、ツリー型と松ぼっくり型を制作しました。ワークショップは、高齢者施設では学生と一緒にランプを、保育園では段ボールを使った秘密基地づくりを行いました。冬活動は2013年12月16日(月)に入り、17日(火)から20日(金)の4日間でした。

LIGHT OF HOPE PROJECT
2014
希望のあかりプロジェクト






概要
希望のあかりプロジェクトの4年目は、毎年、訪問している高齢者施設、保育園を夏に訪問し、支援活動への要望や意見を聞くとともに、被災地の復興状況を取材し、その結果を受けて冬活動を企画しました。








夏活動
夏活動は、2014年8月5日(火)に現地に入り、宿泊先の気仙沼市内のホテル望洋で、語り部でもある加藤英一社⾧より、震災時の話しを聞きました。8月6日(水)から9日(土)まで施設の訪問取材と陸前高田、石巻市、大船渡市、釜石市を訪問し、陸前高田市では市内の土地の嵩上げなどの整備状況を、またこの年から再開された七夕祭り、釜石市の釜石よいさ祭りなどを取材しました。

冬活動
2014年の冬の活動のテーマは、「文化の交流」で、東北と福岡の文化を媒介として、陸前高田の方々と福岡の学生の心のつながりを通して、交流を深めていくことにしました。活動のシンボルとなるねぶたは、福岡伝統の祇園山笠で、七福神の「恵比寿」を制作しました。文化交流では、保育園は「オリジナル竹とんぼ製作」、高齢者施設では「博多人形の絵付け」を行いました。






LIGHT OF HOPE PROJECT
2015
希望のあかりプロジェクト





概要
希望のあかりプロジェクトが5年目という節目の年を迎え、今後の活動の在り方や役割を探るために、夏に関係施設や協力団体のSAVETAKATAを訪問し、前年度の活動に対する意見や要望、福岡でできる支援活動などについて取材しました。その結果、SAVETAKATAでは米崎りんごのブランディング活動に取り組んでいたことから、その活動を福岡で協力すること、冬場は支援活動等が少なく、希望のあかりプロジェクトの継続が期待されていることが分かりました。











冬活動
2015年度の冬活動は、2015年12月20日(日)に現地に入り、21日(月)から24日(木)の4日間の活動でした。主な活動としては、保育園では、男子が紙飛行機、女子がクリスマスリースの制作を、高齢者施設では消しゴム印を使ったオリジナルのトートバッグ制作を行ないました。また24日に米崎中学校仮設住宅のクリスマスパーティに参加し交流を深めました。






LIGHT OF HOPE PROJECT
2016
希望のあかりプロジェクト





概要
2016年度は、希望のあかりプロジェクト6年目です。現地では復興が進み、震災直後とは現地の人々の感情や支援活動への要望等も変わってきており、活動内容を見直す時期にきていました。この年も夏活動と冬活動の2回、現地を訪問しました。






夏活動
2016年8月29日(月)に現地に入り、その夜はホテル望洋会議室で加藤社⾧の奥様から、毎月11日を月命日として蝋燭に明かりを灯し祈ることの大切さを教わりました。8月30日(火)から9月1日(木)まで陸前高田市を中心に取材し、11月に本学の学園祭で販売する米崎りんごやその加工商品の販売契約を結び、学園祭で被災地支援のブースを設けて米崎りんごを販売し、売上を被災地に還元しました。







冬活動
冬活動は、2016年12月18日(日)に現地に入り、19日(月)から21日(水)の3日間であり、2011年の蟹合戦のねぶたを引き取って、施設内に設置した保育園や高齢者施設を訪問し、和紙の破損や電気系統の故障を修理しました。その際、保育園では子供たちと一緒に修理を行ないました。


